作業の流れの中で一本一本の特質に合わせて作業者が力加減を調整しています。フック入れの際には木部に開けられた穴に対して平行に金具を入れなければならないのですが、穴の周囲の木の密度や硬さによって必要な力は変わりますし、どんな方向に曲がってしまうかも変わります。そこを瞬時に見分けて調整する能力が必要不可欠です。熟練の作業者は瞬時にその木の特質を見極める事ができるので、傍から見ていてもとてもスピーディーです。
ハンガーの湾曲度合いやたった数ミリの厚さによっても変わるので、金具は人の手で一本一本入れています。危険なものや規定から外れたものがないか、金具の傷や色、形もしっかりと検品しています。お客様の指や大切なお洋服に何かあってはいけませんから、厳しい目で見ています。フック金具は太さのあるものを使用することで耐久度を上げつつ、全体を高級感のあるデザインに仕上げています。特にスーツハンガーは木部の重さにスーツ一式の重さが加わるので耐久性が重視されます。