Days of SDGs

# 環境配慮
# つくる責任
サステナブルな社会 私たちにできること
2019/07/12

現在、世界の人たちが共通の目標として取り組み始めているのが「サステナブルな社会」 の実現です。地球の環境を壊さず、資源も使いすぎず、未来の世代も美しい地球で平和に豊かに、ずっと生活をし続けていける社会のことです。 私は中田工芸のハンガーで考えた場合、どのような取り組みができるのか日々考えています。今回は、そんな木製ハンガーに関してのお話です。

今年に入り、アパレル業界の脱プラスチックは急速に広がりつつあります。各社「真剣に取り組むべき問題」であると捉え、ストローから始まった企業の脱プラスチックの取り組みが買い物袋に広がり始めました。企業だけでなく、消費者にも「エシカル消費」が広がり、世界が抱えている環境問題を個人個人のちょっとした取り組みで社会貢献できる世の中です。
しかし、なぜここまで深刻な問題になったのでしょうか。私が考える一つは、低コストで大量生産ができるプラスチック製品が「使い捨て」になりやすいことが一番の問題だと思います。もちろんリサイクルなどで、再利用されている部分もありますが、それでも追いつかないぐらいの大量のゴミとして環境破壊に繋がっています。使い捨てではなく、良いものを大切に長く使うことが、一番大切なような気がします。

日本人の歴史と文化は木を利用してきた歴史と文化です。縄文時代、弥生時代から古代、中世、近世、近代、そして現代に至るまで、木は様々なかたちで私たちの生活に関わってきました。生活の基盤となる住宅、生活道具、工芸品など、それぞれの時代の生活文化や生活様式を代表するものの多くが木製だったといってもいいでしょう。また、法隆寺は1300年の歴史を持つ、世界最古の木造建築物だそうです。このように日本人は木を生活の一部として取り入れ、物を大切にする心を持っています。 木製品は長く使うと、周りの環境に馴染んできます。その馴染んだ風合いが、 良い味となり、アンティーク製品などとして扱われたりもしますね。

また中田工芸のハンガーは、ヨーロッパビーチ(ブナ材)を使用しています。ヨーロッパ諸国では、19世紀半ばから計画的な植林が進められています。特に、重要視されているのは「持続可能な森林管理」の概念があり、日本林業よりも進んでいる事実があります。わたしたちは、そんな計画植林された木材を大切に扱い、長く使っていただける高品質なハンガーを作り続けています。
まさに木製ハンガーを、皆さんに長く使っていただくことが、一つのサステナビリティな 取り組みになっていくと思っています。また、多くのアパレル様がかかえる、不要となった木製ハンガーの処理について、当社でも何かできないか、現在プロジェクトチームを立ち上げ模索中です。廃棄ではなく、その木製ハンガーがリサイクルされ、別の素材やエネルギーに生まれ変わることを目指し、木製ハンガーの新たな魅力をつくりだします。どうぞご期待ください!